外構の相見積もりで72万円の差が出た——西村夫婦(坂井市・30代)の記録

坂井市で新築一戸建てを建てた西村健太さん・真由子さん夫婦(仮名・30代)は、2025年春に外構工事の見積もりをハウスメーカー経由で取った。返ってきた金額は220万円。驚くより前に「これが相場なのかな」と思ったのが正直なところだったと言う。

きっかけは職場の同僚の一言だった。「ハウスメーカーの外構は高い。外で取れば同じ内容で100万円近く変わることもある」——この話を受け、健太さんが「一度だけ他の業者にも聞いてみよう」と提案した。

元外構営業として10年以上の現場を見てきた立場から言うと、この判断は正しかった。3社の相見積もりで最高220万円・最低148万円、差額72万円が生まれた。この差はどこで発生したのか、どう判断して業者を決めたのかを、実際の経緯をもとに解説する。

この記事でわかること

  • 「相見積もりって失礼じゃないか」——最初の迷い
  • 3社の見積もり結果——何がそんなに違ったのか
  • 同じ「コンクリート駐車場」でも何がそんなに違うのか
  • 西村夫婦が業者Bを選んだ理由
  • 繁忙期・閑散期と見積もり金額の関係
  • 相見積もりはいくつの業者に依頼するのが正解か

「相見積もりって失礼じゃないか」——最初の迷い

真由子さんは最初、地元業者に直接連絡することを躊躇していた。「ハウスメーカーの担当者さんにすごくお世話になっているし、よそで頼みますって言いにくくて」と振り返る。

夫の健太さんは「別に失礼じゃない。相見積もりは普通のことだよ」と説得した。実際のところ、誠実な業者なら相見積もりに対して真剣に対応する。逆に「うちは相見積もりお断り」という業者には慎重になるべきだ——価格を比べられると不利という事情があることが多い。

西村夫婦がとった行動は「まず要望書を作る」ことだった。「どの業者にも同じ仕様で見積もってもらわないと比較できない」という健太さんの判断で、A4一枚の仕様メモを用意した。

相見積もりを取る前に何を準備すればよいか?

西村さんが用意した仕様メモには、以下の内容が箇条書きで書かれていた。

  • 敷地面積:約50坪。駐車場は車2台分
  • 駐車場コンクリート打ち(55m²程度)
  • カーポート2台用(耐雪100cm対応品指定)
  • 玄関アプローチ(天然石風コンクリートタイル)
  • アルミフェンス(道路面・約15m)
  • 機能門柱(インターホン・ポスト・照明付き)

業者にまかせっきりにすると、各社がバラバラな仕様で見積もってきて比較できなくなる。安い見積もりに見えても、砕石の厚みやコンクリートの強度が下がっているだけということがある。最初に仕様を決めてから各社に渡すことが重要だ。

目次

3社の見積もり結果——何がそんなに違ったのか

西村夫婦が見積もりを依頼したのは、ハウスメーカー経由の業者・地元業者A・地元業者Bの3社だ。結果は以下の通り。

業者 見積もり金額 特記
ハウスメーカー経由(提携業者) 220万円 設計・管理費込み
地元外構業者A 165万円 ほぼ同仕様
地元外構業者B 148万円 一部素材の変更提案あり

最高値と最安値で72万円の差が生まれた。健太さんは「これは正直びっくりした。工事の内容がそんなに違うわけではないのに」と言う。

72万円の差額はどこで生まれるのか?

外構工事の見積もりが業者によって大きく異なる理由は主に3つある。


中間マージンの有無

ハウスメーカー経由で外構を発注すると、実際に施工するのは別の外構業者だ。間にハウスメーカーのマージン(設計費・管理費・仲介料など)が乗る。これが工事費の20〜30%に相当することがある。


業者の仕入れルートの差

カーポートを専門に扱う業者はメーカーとの取引量が多く、仕入れ価格が下がる。得意分野外の工事は材料が割高になることがある。


繁忙期と閑散期の差

西村夫婦が見積もりを取ったのは4月。福井では新築引き渡しが集中する繁忙期で、業者の手が塞がっているほど見積もりが上振れしやすい。秋の閑散期なら交渉余地が広がることが多い。

同じ「コンクリート駐車場」でも何がそんなに違うのか

最も金額が変わりやすいのがコンクリート工事だ。表面上は「コンクリートを打つ」という同じ工事に見えても、業者によって仕様に差がある。見積書の内訳で確認すべきポイントはこれだ。

  • 下地の砕石厚さ:最低限(10cm)か、しっかりした仕様(15〜20cm)か
  • コンクリートの強度(呼び強度):18N/mm²か24N/mm²か(福井の凍害対策で重要)
  • 目地の材質:樹脂製か伸縮目地か(凍害でひび割れやすさが変わる)
  • 施工後の養生期間:最低3日以上確保しているか

地元業者Bの見積もりが148万円と最安値だった理由の一つは、玄関アプローチのタイルを「同等品で少し費用の下がる素材」に変えた提案があったからだ。品質を落とすのではなく、素材を工夫した提案——この違いが信頼感にもつながった。

西村夫婦が業者Bを選んだ理由

最終的に業者Bを選んだのは、金額の安さだけが理由ではなかった。現地調査が丁寧だったことと、担当者の説明が具体的だったことが決め手になった。

業者Bは見積もり依頼の翌日に現地調査に来て、「この排水の流れだとコンクリートに水が溜まりやすい構造なので、ここに排水溝を1本追加した方がいい」という指摘をしてくれた。費用は見積もりに含んでいると言う。

「金額が安いだけじゃなく、実際にうちの敷地を見て考えてくれている、という印象が業者Bにあった」と真由子さんは言う。対照的に業者Aは図面だけ見て見積もりを出してきた。

見積もり書を見るときに何を確認すればよいか?

西村夫婦が実際に見積書で確認したポイントをまとめる。

  • 内訳が明細になっているか——「外構工事一式〇〇万円」という形式では比較できない。材料・施工・廃材処理・諸経費が分かれているかを確認
  • コンクリートの仕様が書かれているか——福井の凍害対策として強度24N/mm²以上・砕石15cm以上が推奨
  • 保証内容が書かれているか——沈下・ひび割れの保証期間が明記されているか
  • 追加工事の条件が書かれているか——地盤が想定より悪かった場合の費用の考え方を事前確認

繁忙期・閑散期と見積もり金額の関係

福井では4〜6月が外構の繁忙期だ。新築住宅の引き渡し時期が集中するため、外構業者も案件が詰まる。業者の手が塞がっている時期は見積もり金額が上振れしやすい。

時期 混雑度 交渉余地 備考
4〜6月(繁忙期) 少ない 新築引き渡し集中・工期が伸びやすい
7〜9月 普通 暑さで外構工事を嫌がる職人も多い
10〜11月(狙い目) 低〜中 大きい 雪前の駆け込み需要はあるが業者側に余裕
12〜3月(冬期) 最大 積雪・凍結で工事困難なため対象外案件も多い

西村夫婦は4月に見積もりを取り5月に発注した。「今思えば秋に余裕を持って動けばもう少し安くなったかもしれない」と健太さんは言った。ただし、タイミングの問題は住宅の引き渡し時期とセットになるため、選択の余地が少ないこともある。

相見積もりはいくつの業者に依頼するのが正解か

外構工事の相見積もりは2〜3社が適切だ。1社では比較できず、4社以上になると業者側の対応が雑になったり、打ち合わせの管理が大変になる。

「うちは相見積もりお断り」という業者もいる。技術への自信の表れである場合もあるが、多くは「競合と比べられると不利」という事情だ。相見積もりに応じてくれる業者から選ぶで十分だ。地元業者の選び方については外構業者の選び方ガイドも参考にしてほしい。

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この事例は実際の相談をもとにした「コンポジット体験談」です。個人が特定されないよう、氏名・年齢・時期などの一部は変更しています。

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この記事を書いた人

福井外構ドットコム 運営者。福井県の外構工事情報を、地元業者の監修を受けながら発信しています。費用・業者選び・雪国対策など、福井市・越前市・敦賀市在住の方に役立つ情報を提供します。

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