2024年2月、福井市内では72時間で積雪が1.8mを超え、アルミフェンスが根元から折れたり、支柱ごと傾いたりする被害が相次いだ。元外構営業として15年、福井県内の現場を見てきた立場から言えば、「雪でフェンスが壊れた」という相談は毎年2〜3月に集中する。倒れたフェンスは近隣との境界問題や車への二次被害につながるため、早急な対処が必要だ。
この記事でわかること
- まず確認すること:応急処置と安全確保
- フェンスの種類別・雪による損傷パターン
- フェンス種別ごとの修理費用の目安
- 火災保険で修理費用をまかなえる場合がある
- 雪対策フェンスへの交換を検討するタイミング
- 業者選びで失敗しないための3つのポイント
まず確認すること:応急処置と安全確保
フェンスが傾いたり倒れたりした場合、最初にやることは「二次被害の防止」だ。傾いたフェンスが隣の車や建物に接触している場合は、ロープや金属製の支柱で仮固定するか、業者に電話して緊急対応を依頼する。
自分で動かそうとするのは危険な場合がある。特にブロック塀が付いたフェンスの場合、ブロック自体が崩れかかっていることがあり、触れると一気に倒壊するリスクがある。まず目視で「支柱が曲がっているだけか」「土台のブロックごと浮いているか」を確認する。
倒れたフェンスが道路や隣地にはみ出している場合は、市区町村や警察に連絡が必要なケースもある。特に前面道路側に倒れた場合は通行の妨げになるため、早期対応が求められる。
フェンスの種類別・雪による損傷パターン
福井の雪でフェンスが壊れる原因は、主に「雪の重み」と「雪圧」の2種類だ。屋根から落ちた雪がフェンスに直撃する「落雪圧」は特に破壊力が高く、1㎡あたり200〜400kgの荷重がかかることもある。
一般的なアルミフェンスの耐積雪量は20〜30kg/㎡程度に設計されているため、屋根雪が直接落ちるとたやすく支柱が曲がる。福井市の平野部でも積雪2〜3mになることがあり、山間部(大野市・勝山市周辺)では4〜5mを超える年もある。
アルミフェンス(目隠しフェンス・形材フェンス)
最も被害が多いのがアルミ製のフェンスだ。支柱が根元から折れる・フェンス面が変形する・支柱が傾くという3パターンがある。支柱1本の交換なら数万円で済む場合もあるが、連続して3〜4本倒れている場合は全面撤去・交換が必要になる。
メッシュフェンス・スチールフェンス
工場や農地の境界でよく使われるメッシュフェンスは、雪の重みでネット部分がたわむ・支柱が傾くという被害が出やすい。軽量だが、スチール製は錆びると脆くなるため、古いものは修理ではなく交換が推奨される。
ブロック塀付きフェンス
ブロック塀の上にアルミフェンスを乗せた構造の場合、ブロック塀自体が凍害でひび割れていることがある。福井の気候では、コンクリートブロックに含まれた水分が冬に凍結・膨張を繰り返すことで、ブロックが内部から崩れる「凍害」が進行する。フェンスが傾いているのではなく、塀ごと動いている場合は大掛かりな工事になる。
フェンス種別ごとの修理費用の目安
修理費用は損傷の程度と使用するフェンスの素材で大きく変わる。以下は福井県内の業者に依頼した場合の相場だ。
| フェンス種別 | 損傷パターン | 費用の目安 |
|---|---|---|
| アルミ形材フェンス | 支柱1〜2本交換・フェンス面数枚 | 5〜15万円 |
| アルミ形材フェンス | 全面撤去・新設(10m以内) | 20〜40万円 |
| メッシュフェンス | 支柱数本・ネット張り替え | 3〜8万円 |
| メッシュフェンス | 全面撤去・新設(10m以内) | 10〜20万円 |
| ブロック塀付きフェンス | フェンス部分のみ交換 | 15〜30万円 |
| ブロック塀付きフェンス | 塀ごと撤去・新設(10m以内) | 30〜80万円 |
費用に幅があるのは、既製品のフェンス規格・支柱の深さ・コア抜き(コンクリートに穴を開ける作業)の有無によって変わるためだ。現場を見ないと正確な金額は出せないが、支柱2本と笠木が曲がった程度のアルミフェンスであれば、10万円前後に収まるケースが多い。
外構リフォームの費用・業者選びも合わせて参考にすると、修理の全体像がつかめる。

火災保険で修理費用をまかなえる場合がある
「雪でフェンスが壊れた」は、火災保険の「風災・雪災補償」の対象になることが多い。多くの損害保険では、台風・大雪・雹(ひょう)による建物外部の損害をカバーしている。外構設備(フェンス・カーポート・門扉)も補償対象に含まれる契約が多い。
- 保険の種類:火災保険(「風災・雪災」特約付き)または火災共済
- 申請に必要なもの:損害を示す写真・修理見積書・損害報告書
- 注意点:免責金額(自己負担額)が設定されている場合は、その金額を超えた分が補償される
- 申請期限:損害が発生してから3年以内(保険会社による)
まず加入中の火災保険の保険証券を確認し、「風災・雪災」の補償が含まれているか確認する。その後、外構業者に修理見積書を作成してもらい、保険会社に申請する流れだ。業者によっては保険申請のサポートをしてくれるところもある。
なお、「経年劣化」による損傷は保険対象外になるため、フェンスが古くて錆びていた・支柱が腐食していたという場合は認定されない可能性がある。現場写真を早めに撮影しておくことが重要だ。
雪対策フェンスへの交換を検討するタイミング
修理費用が高額になる場合や、フェンスが古くなっている場合は、このタイミングで「耐雪仕様のフェンス」への交換を検討する価値がある。福井の雪国環境に適したフェンスには以下の特徴がある。
- 支柱の間隔を狭くする(標準2m→1〜1.5mに変更):雪が積もった際の荷重分散に有効
- 支柱の根入れを深くする(標準40〜50cm→60〜80cm):地盤への固定力を高める
- 目隠し率の低いデザイン(横スリット・スケルトン型):風が通り抜けやすく、雪圧を受けにくい
- アルミ製を選ぶ(スチール製より錆びにくく、凍害に強い)
屋根からの落雪が直撃するエリアには、フェンスをあえて設置しない「落雪スペース」を確保する設計も有効だ。福井の雪国外構完全ガイドでは、雪国に適した外構の設計ポイントを詳しく解説している。

業者選びで失敗しないための3つのポイント
フェンス修理の業者を選ぶ際に、緊急性が高いからといって最初に電話した業者に即決するのは避けたい。費用に数倍の差が出ることがある。
1点目は「フェンス修理の実績があるか」の確認だ。外構工事全般を手がけている業者なら問題ないが、リフォーム会社やハウスメーカーの下請け業者に依頼すると、中間マージンが加算されて費用が高くなる場合がある。
2点目は「現地調査が無料かどうか」だ。損傷の程度は現場を見ないと正確に判断できない。現地調査に費用がかかる業者は避けた方が無難だ。
3点目は「見積書の内訳が明細になっているか」だ。「フェンス修理一式〇〇万円」とだけ書かれた見積書では、何にいくらかかっているか分からない。材料費・撤去費・施工費・処分費が個別に記載されている業者が信頼できる。
フェンスの修理期間はどのくらいかかる?
部材の在庫があれば、支柱の交換程度の作業は1〜2日で完了する。ただし、特注サイズのフェンスや廃番品の場合は、部材の取り寄せに1〜2週間かかることがある。冬の大雪直後は修理依頼が集中するため、業者のスケジュールが1〜2週間先まで埋まるケースも多い。早めの連絡が重要だ。
隣地との境界にあるフェンスが壊れた場合は?
境界線上のフェンスは、双方の共有物とみなされることがある。修理費用の負担割合は話し合いで決めることになるため、先に隣人に状況を説明して協議することが望ましい。修理後に「費用を折半してほしい」と言っても、隣人が工事に同意していなければトラブルになる。工事前に一声かけておくことが大切だ。



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